監獄実験-プリズンラボは小説が原作となっている漫画のようですね。
激しい暴力シーンが見所です。
概要
- 原作:貫徹(かんてつ)
- 作画:水瀬 チホ(みずせ ちほ)
- 掲載:アクションコミックス(双葉社)
- 期間:2016年~2019年にかけて連載
- 巻数:全10巻(完結)
- 備考:2018年にアニメ化(アニメBeansにて配信)
あらすじ
男子高校生の江山藍都(えやまあいと)は学校で、便器に顔を突っ込まれるなどの凄惨ないじめを受けている。
江山はいじめられても、反抗もできないことに嫌気がさし、自分は死ねばいいと思うようになる。
明日から夏休みのため、しばらくいじめられなくても済むと、安心して家に帰った江山の元に一通の郵便物が届く。
郵便物の内容は、「監禁ゲーム」への参加案内だった。
案内状には監禁ゲームに関して以下のルールが書かれていた。
- 監禁者が監禁したい相手をパートナーとして指名し、1ヵ月間、相手に自分の名前がバレないように、監禁し続ける
- 監禁者は面を被っており、変声期で声も変えているため、パートナーには正体はわからない
- 監禁中はパートナーを殺さなければ何をしても良い
- パートナーには、1週間に1度、監禁者の名前を当てられる権利が与えられる
- 1ヵ月間、名前を当てられなければ監禁者の勝利、名前を当てればパートナーの勝利となり、勝者には賞金1,000万円が支払われる
江山は半信半疑ながらも、案内状に記載されているゲーム専用登録サイトに、自分がいじめられるきっかけを作った、同級生の桐島彩(きりしまあや)をパートナーに指名する。
翌日、案内人との待ち合わせ場所の公園に向かう江山。
そこに、江山を担当する原川という男が現れる。
原川に車に乗せられ、監禁ゲームの会場に到着すると、そこには、監禁された桐島がすでに拘束されていた。
監禁ゲームの参加者は全部で3組。
案内状には書かれていなかった追加ルールも存在し、不気味な監禁ゲームが開始する。
登場人物紹介
- ・江山 藍都(えやま あいと)
- 同級生からいじめを受ける男子高校生。
いじめのきっかけを作った桐島彩を恨んでおり、自分か彼女のどちらかを、この世から消してほしいと思っている。
桐島を監禁相手に指名し、監禁ゲームに参加。
桐島を痛めつけるうちに、相手を追い詰める快楽を覚え、別の人格が生まれ始める。
・桐島 彩(きりしま あや)- 江山がいじめられるきっかけを作った張本人。他に複数の生徒をいじめている。
監禁ゲームのルールを説明され、当初は監禁者に思い当たる人物が複数いたが、一番恨んでいるのは江山だと推測する。
クズな父親に金のために体を売らされたなど、自身にも辛い過去があり、次第に江山をいじめることになった理由が明かされていく。
・原川 愛途(はらかわ あいと)- 監禁ゲームにおいて、江山を担当する青年。ゲームの開催にも深く関わっている。
普段はテキトーな性格で感情を見せないが、江山が行う残虐な行為を目の当たりにした際には興奮を隠せないことがある。
・勝又 誠司(かつまた せいじ)- ゲームに監禁者として参加。15歳の娘が強姦殺人未遂事件に巻き込まれ、家庭が崩壊。
犯人グループを探すためには金が必要と考えゲームに参加することを決める。
賞金を手にし、犯人グループを殺すことを目的に置いている。
・倉梨 エリカ(くらなし えりか)- 勝又のパートナー。社長令嬢。性格は抜けているところがある。
勝又とはほぼ面識はなく、名前を言い当てられる心配がないことからパートナーに指名される。
勝又からは危害を加えないと話され、協力することを約束する。
・三崎 由乃(みさき よしの)- ゲームに監禁者として参加。自分を捨てた男をパートナーに指名し、かわいらしい見た目とは裏腹に、パートナーに残虐な暴行を続ける。
江山や勝又と交流を持とうとする等、積極的な性格。
・戸宮 清(とみや きよし)- 三崎のパートナー。三崎を捨てたことで恨まれる。
メリケンサックで殴られ、歯を抜かれたりと、凄惨な拷問を受ける。
・九字間(くじま)- 監禁ゲーム主催側のボス。初老の男。江山らに追加ルールの説明を行い、更なる混沌をもたらそうとする。
見どころ・おすすめポイント
残酷な拷問
読んでみた感想としては、思ってたよりも暴行シーンがドギツイな..というものでした。
監禁ゲームでは、抵抗できないパートナーに対し、歯を抜いたり、指を折ったりと、激しい拷問が行われます。
その中でも、主人公の江山によって、ハンマーで桐島彩が痛めつけられるシーンが印象に残りましたね。
冷静に考えたら、相当な恨みじゃないとハンマーは打ち下ろせないですよね。
江山は最初は、桐島が謝るなら許そうと考えていたようです。
でも予期せぬ抵抗にあってしまい、そこで江山に歪んだ人格が生まれます。いじめられっ子だった江山が、段々狂気を帯びていく描き方は興味を惹かれました。
クセが強いキャラクターたち
この漫画の主要な登場人物は、ほぼ美男美女です。
私はどちらかというと、リアルなタッチで描かれた漫画の方が不気味さを感じるので、今まで読んでいませんでした。
美しい容姿とは裏腹に醜い心をもっているキャラクターや、優位な状況に立つことで狂暴になるキャラクターなど、人間の本性を楽しむことができます。
登場人物では、個人的には勝又が好きです。すごく人格者のイメージ。
ただし、巻が進むにつれ、一人だけすごく顔が変わっていくように感じました。
登場時はヤクザのような人相だったのですが、いつの間にかイケメンスポーツマンみたいに見えてきたのは気のせいでしょうか?
勝又は賞金獲得が目的のため、恨みのないパートナーには危害を加えていませんが、江山が凄惨な暴行をしているのと比べると、すごくいい奴に見えます!
いい奴ばかりでは、漫画はつまらなくなってしまいますが(笑)
「監獄実験-プリズンラボ」の感想まとめ
物語自体は、序盤に明かされていく人間模様や、監禁ゲームの駆け引きを読んでいて楽しかったです。
抵抗できない人間を好き放題に扱えるという設定は非日常的でスリルがありました。
謎解き要素もありましたが、それよりも残虐性を全面に出した作品と思います。
怖いものみたさで過激な描写を見てみたい人は是非読んでみて下さい。