天空侵犯は謎解きの要素が多いのでサスペンス・ミステリー漫画のカテゴリーにしましたが、アクションシーンも多く、けっこうグロイ描写もあります。
仮面のデザインが不気味です。
マンガアプリ『マンガボックス』にて連載されていました。アニメ化もされた作品です。
概要
- 原作:三浦 追儺(みうら ついな)
- 作画:大羽 隆廣(おおば たかひろ)
- 掲載:マンガボックス(講談社)
- 期間:2014年~2019年にかけて連載
- 巻数:全21巻(完結)
- 備考:続編として「天空侵犯arrive」が2019年~2021年にかけて連載(全7巻完結)
2021年にアニメ化(Netflixにて配信)
あらすじ
女子高生の本城 遊理(ほんじょう ゆり)は学校にいたはずが、気がつくと見知らぬ高層ビルに飛ばされていた。
そこで見たものは、仮面を被った男が殺害を犯している場面だった。
その場から逃げる遊理であったが、ビルは下に下りることはできず、屋上へと上るしかない。
父、母には電話自体が通じず、ここは現実の世界でないのかもしれないと考えるが、兄の本城 理火(ほんじょう りか)には電話がつながった。
兄もこの世界に飛ばされてきているようで、電話で何度か情報交換を行う中で、以下のシステムを知る。
- ビルの下り階段は塞がれているため、地上には降りられない
- いくつものビル同士は屋上から吊り橋でつながっているため、ビルからビルへ移動できる
- ビルの随所に仮面が置かれており、仮面の裏に書かれてある「コード」を見た者は脳が支配され、仮面人間となる
- 仮面人間となった者は身体能力が向上し、他の人間をビルから飛び降り自殺へ導くようにプログラムされる
- ある条件を満たせば、人間の中でも「神に近い存在」として扱われ、仮面人間から狙われない、または仮面人間を操ることができる
仮面人間に追いかけられ、恐怖のあまり屋上から飛び降りる人間を目撃する遊理であったが、兄との再会を決意し、自らは生き抜くことを誓う。
数々の仮面人間との戦いを続けるうちに成長していく遊理は、道中に出会った仲間たちと協力しながら、元の世界へと帰る方法を模索していく。
登場人物紹介
- ・本城 遊理(ほんじょう ゆり)
- 主人公の女子高生。極度のお兄ちゃん子であり、好きな男性のタイプも兄である。正義感が強く、戦いの中での機転も類まれなものがある。他者拳銃を武器に仮面との戦いを繰り広げていく中で、精神、肉体的にも成長していく。
・本城 理火(ほんじょう りか)- 遊理の兄。大きなハンマーを武器に仮面と戦いつつ、この世界で出会った仲間のリーダーとして、仮面の謎を解き明かそうとする。性格は歪んでいるところがあるが常に冷静。妹のことを大切に想っている。
・二瀬 真由子(にせ まゆこ)- 遊理と道中に出会った女子高生。当初は自分を助かるためには他者は邪魔と考え殺害を行っていたが、遊理と出会ったことで、彼女のことを信頼し、守りたいと思うようになる。
・スナイパー仮面- ライフルを武器にする仮面男。遊理との戦いで仮面にヒビが入ったことで、支配されていた意識を僅かながら取り戻す。理火とも過去に関わりがあったことを覚えているが、鮮明には思い出せていない。
・新崎 九遠(しんざき くおん)- 敵であるスナイパー仮面にも恐れず話しかける天然な少女。「神に近い存在」となっているが、経緯については自身はよく覚えていない。スナイパー仮面と行動を共にする。
・相川 守(あいかわ まもる)- 「神に近い存在」の一人。操れる仮面は30体以上と作中最多。歪んだ思想をもっており、自身が頂点に立ち、思いのままにこの世界を操ることを企んでいる。
見どころ・おすすめポイント
迫力あるバトルとセクシー要素
高層ビルで繰り広げられる戦闘シーンは迫力があり、けっこうグロ描写も多いです。
高い場所で戦っているため、落ちたら死んでしまうという怖さが、読者により一層のスリルを感じさせるように思います。
人間が知恵や武器を使って、超人な仮面人間と戦うのも面白いですが、仮面人間同士が戦うシーンはより一層過激で見どころがあります。
そして、遊理は制服のまま戦いますが、生き残るために必死で動き回るため、随所にパンツがチラリチラリしているのも見どころです。
キャラクターのビジュアル・個性が魅力的
キャラクターも個性があり、作画も上手なので、読んでいて楽しい作品です。
登場人物で予想外だったのが兄の理火でした。
電話での話し方や雰囲気から、たくましそうなマッチョ系を想像していましたが、イケメンでカッコいいキャラでした。
回想シーンで、兄の理火が小学生の時、幼稚園の遊理に警察の銃は弾が「5発」と少なめに入っていることや、射程距離は短めに設定されていたりなどを教えているのですが、なぜそんなことを知っているのか?
「もし、使う場面があったら気をつけろよ」って、どんな会話してるのでしょうか?
遊理も「うん!ゆり、わかった!」と答えており無邪気です(笑)
登場人物の中では、スナイパー仮面が一番渋く、人気が出そうだと思いました。
ライフルでの狙撃がカッコよく、戦闘シーンでいい味を出しています。
「天空侵犯」の感想まとめ
天空侵犯は次から次へとハラハラした展開が楽しめる漫画です。
気がついたら知らないビルにいて、いきなり殺人現場を目撃し自分も追いかけられるって、唐突すぎて普通は足が止まってしまいますよね。
仮面人間がどこから狙ってくるかわからない非日常的な恐怖心を味わえました。
それにしても、登場人物は精神的にタフなキャラが多いです。
相手が仮面人間とはいえ、殺すことにためらいがありません。
この状況なら、生き残るために人間は仕方なく戦えるようになるのでしょうか?
んー..虫も殺せない私には難しそうです。
刺激を味わいたい方は是非読んでみてください!